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胸熱! Aurora MySQL in-place upgrades 機能を使って MySQL 5.6 => 5.7 にアップグレードする

あけましておめでとうございます! SRE を担当している多田です(@tada_infra).

re:Invent 中に Aurora MySQL 5.6 から 5.7 へアップグレードすることが容易になるアップデートが出るアナウンスがあり,業務で担当しているデータベースは MySQL 5.6 なので期待していたら遂に出ました! MySQL のバージョンの追随をしていきたいと思っており,スナップショットからの復元不要かつデータベースのデータを移行したりが不要でアップグレードできるんじゃないかと期待していたので, Aurora MySQL の in-place upgrades 機能を試してみました.検証してみた内容この記事にまとめていきます.

aws.amazon.com

機能の概要

in-place upgrades 機能の特徴はバックアップによる復元でのバージョンアップではなく数クリックでアップグレードできるところが特徴です.

Instead of backing up and restoring the database to the new version, you can upgrade with just a few clicks in the Amazon RDS Management Console or by using the AWS SDK or CLI.

To upgrade to Aurora MySQL 5.7, select the "Modify" option on the AWS Management Console corresponding to the database instance you want to upgrade, choose the version of Aurora MySQL 5.7 you want to upgrade to, and proceed with the wizard. The upgrade may be applied immediately (if you select the "Apply Immediately" option), or during your next maintenance window (by default). Please note that in either case, your database cluster will be unavailable during the upgrade and your database instances will be restarted.

更にドキュメントによるとすべてのデータを新しいクラスタボリュームにコピーする必要がなく,アプリケーションの構成変更を最小限に抑えアップグレードされたクラスタのテストも少なく抑えられるとあります.また, in-place upgrades 機能の仕組みとして Aurora クラスタをシャットダウンし,トランザクションロールバックや undo purge などの未処理の操作を完了させるのも特徴です.

This technique keeps the same endpoint and other characteristics of the cluster. The upgrade is relatively fast because it doesn't require copying all your data to a new cluster volume. This stability helps to minimize any configuration changes in your applications. It also helps to reduce the amount of testing for the upgraded cluster, because the number of DB instances and their instance classes all stay the same.

The in-place upgrade mechanism involves shutting down your DB cluster while the operation takes place. Aurora performs a clean shutdown and completes outstanding operations such as transaction rollback and undo purge.

関連ドキュメント

docs.aws.amazon.com

in-place upgrades の実践

in-place upgrades を試しに使ってみます.なお,アップグレード前のバージョンは 5.6.mysql_aurora.1.22.2 になります.

f:id:sadayoshi_tada:20210113191843p:plain

Aurora クラスターのバージョン変更

Aurora クラスターのバージョン変更を行います.対象クラスターを選んで 変更 >バージョンのセクションで今回は最新のAurora(MySQL 5.7) 2.09.1 を選択して他のパラメーターをいじらずに次のページに遷移します. f:id:sadayoshi_tada:20210114091211p:plain

変更の確認画面で変更対象の確認をしますが,バージョンアップグレードに伴いクラスターパラメーターグループ,DB パラメーターグループも自動で 5.7 のものに変更になっています.すぐに適用を選択し変更を行います.変更後,少し経つとステータスが アップグレード に遷移します.

f:id:sadayoshi_tada:20210114091504p:plain f:id:sadayoshi_tada:20210114092024p:plain

自分の検証環境では約10分ほどでアップグレードが完了しました.なお,アップグレード後はバックトラックを有効化していてもアップグレード前の時間帯に戻せないとドキュメントに記述があるのでこの点注意です. f:id:sadayoshi_tada:20210114094051p:plain f:id:sadayoshi_tada:20210114102019p:plain

アップグレード中のイベント

イベントメニューよりアップグレード中のイベントを確認することができるので,進行状況を確認したい場合はイベントメニューから参照ください.また,ドキュメントにも記載があるので合わせて確認するよいでしょう.

f:id:sadayoshi_tada:20210114093525p:plain f:id:sadayoshi_tada:20210114093614p:plain

アップグレード前後のバージョン確認

in-place upgrades 実行と合わせてアップグレード前後の MySQL クライアントに接続しバージョンアップグレードの状況を確認してみましたアップグレード実行後に一度 DB コネクションがロストするが,バージョンアップグレード完了後再度クエリを投げるとバージョン情報を返すようになるところを確認できました.

mysql>
mysql> select version(); <= バージョンアップグレード前
+------------+
| version()  |
+------------+
| 5.6.10-log |
+------------+
1 row in set (0.00 sec)
mysql> select version(); <= バージョンアップグレード実行後一時的にコネクションがロスト
ERROR 2013 (HY000): Lost connection to MySQL server during query
mysql>
mysql>
mysql> select version(); <=バージョンアップ完了後再接続
ERROR 2006 (HY000): MySQL server has gone away
No connection. Trying to reconnect...
Connection id:    17
Current database: *** NONE ***
+-----------+
| version() |
+-----------+
| 5.7.12    |
+-----------+
1 row in set (0.02 sec)

まとめ

まずは,Getting Started として Aurora MySQL in-place upgrades 機能を使って MySQL 5.6 から 5.7 にアップグレードしてみました.バージョンが追随できていないし,5.7 使ってみたいと思ってもこれまでのオペレーションだと再度クラスターを作り直す手間があったと思います.,実際の移行の時は計画しっかりし適用箇所を考えなければいけないと思いますが,オペレーションが簡単に行えるのでこの機能は検討して使っていければと考えてます.

元記事

元記事はこちらです.

最後に

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